小学生のとき、少し足し算、引き算の計算や、会話のテンポが少し遅いA君がいた。でも、絵が上手な子だった。彼は、よく空の絵を描いた。抜けるような色遣いには、子供心に驚嘆した。
担任のN先生は算数の時間、解けないと分かっているのに答えをその子に聞く。冷や汗をかきながら、指を使って、ええと・ええと・と答えを出そうとする姿を周りの子供は笑う。N先生は答えが出るまで、しつこく何度も言わせた。私はN先生が大嫌いだった。